北欧神話

ゲルマン伝説の原点

書物により内容の所々が異なるが、太古に崇拝されていたオーディン神話である。

遥かな太古、この宇宙には天は無く地も無かった。 唯一虚無な空間であるギンヌンガガップ(Ginnungagap)だけが存在していた。 時が経ち、まず北の果てに極寒のニフルヘイム(Niflheim)が出来た。 その中心にはフベルゲルミルの泉が湧き、そこから11の河となりギンヌンガガップに飲み込まれていった。 南の果てには極熱のムスペルヘイム(Muspellsheim)が出来た。

ムスペルヘイムではスルトなる巨人が誕生し住んでいた。 やがてニフルヘイムの水が氷となりギンヌンガガップに積もっていき、 ムスペルヘイムの熱で水蒸気がたち、命の源からユミル(Ymir)という巨人が 誕生した。ユミルの左の脇の下から男と女の邪悪な巨人の子供が誕生した。 ユミルと同じように誕生したアウズンブラ(Aubhumula)という牛は塩岩を舐めていたがその塩岩からブーリー(Buri)が誕生した。 ブーリーはボル(Borr)を得、ボルは巨人のボルソルンの娘ベストラと交わり、オーディン(Odin)とヴィリ(Vili)、 ヴェー(Vei)を得る。

この三神はユミルに対し戦いを挑み勝利した。 ユミルの身体から流でた血潮より大洪水が起こり、ベルゲルミルと妻を残し全ての巨人が溺れ死んだ。

三神はユミルを解体し、血から海を、身体から大地を、骨から山を、 歯と骨から岩石を、頭蓋骨から天を造りアウストリー、ベストリ、スズリ、 ノルズリに支えさせ、脳髄から雲を造った。 そしてムスペルヘイムの火花を天に散りばめ星空を造った。

大地の中心にミズガルズをつくり、周りに城壁を建て巨人達が攻め来れぬようにした。

オーディンはミズガルズに住む人間を造ろうとトネリコの流木からアスク(Askr)、 エレの流木からエンブラ(Embra)を造った。

最後に神々は宇宙の中心にアースガルズを建てた。

オーディンはヨーツンヘイムに住む親子の夜の神ノートと昼の神ダグを呼び、 それぞれに馬車を与え世界を周り続けるように命じた。 こうして昼と夜ができあがった。

次に、ムンディルファリの娘ソールに太陽を引かせ、息子マーニには月を引かせた。 そして二人が怠けないように太陽にはスコル(Skoll)という狼を、 月にはハティ(Haty)という狼を追いかけさせた。
ラグナロッグでは狼は二人に追いつき、二人の神の血で天空を赤く染める。

こうして天と地は定まった。

この世界はトルネコの大樹(ユグドラシル)が支えていた。 枝は天を支え、根は三本にわかれ、一本はニフルヘイムの泉を湧かしているが、ここにはニズヘグなる竜が住みこの根を食い荒らしている。 一本はヨーツンヘイムに延びる。 最後の一本はアースガルズに延び泉を湧かしている。

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